引越しや帰省、旅行などで、飼っている犬とともに飛行機に乗る必要が出ることがあるでしょう。
日本では、国内線も国際線も犬を客室に連れて行くことはできません。
受託手荷物扱いとなり、貨物室に乗ることになります。
荷物扱いのため予約は必要ないとされていますが、航空各社によって対応が異なるため、乗せる場合は事前に確認しておく方が良いでしょう。

犬を飛行機に乗せるのであれば、いくつか注意すべきで点があります。
まず、搭乗中にペットが体調を崩して後遺症が残ったり、死亡したりしても何らかの補償がされることはないということです。
搭乗前には、「ペットの運送中に死傷があっても責任を問わない」という旨の同意書の提出が求められます。
提出しない場合は乗せることはできません。

また、どんな犬でも搭乗できるわけではないことを知っておきましょう。
これは、子犬や老犬、心臓疾患などの病気がある場合などが当てはまります。
短頭犬種また、多くの飛行機会社がブルドックやシーズー、ブルテリアなどの短頭犬種は乗せないと規定しています。
飛行機会社がなんらかの理由から搭乗を拒否するケースもあるでしょう。

短頭犬種がフライトを断られるのは、鼻が低く鼻呼吸がしづらいためです。
鼻呼吸がしづらいために口呼吸をすることが多いですが、これは心臓に大きな負担をかける上、体温の上昇をうながします。
また、短頭犬種は興奮しやすい性格をしていることが多いです。
そのため、短頭犬種を飛行機に乗せると熱中症にかかる可能性が高いのです。
ペットを乗せる飛行機の貨物室は空調や空圧を調整してはありますが、それでも熱中症になる危険があります。
短頭犬種でも搭乗できる飛行機会社もありますが、万が一のことがあった際の補償はありません。

飛行機に乗っている間は、愛犬は飼い主と離れた場所で過ごさなければなりません。
なかには飼い主と離れて過ごすことが苦手な犬もいるでしょう。
愛犬に分離不安がある場合は、搭乗日までに飼い主と1日数時間離れて過ごすようにして、慣れさせることが大切です。

普段の生活では室内や庭のサークル内で自由に過ごさせ、ケージに入れたこともないという家庭もあるでしょう。
そういった環境に慣れている犬は、ケージやクレート内に閉じ込められて長時間過ごしさなければならないことは大きなストレスとなります。
搭乗日までに、ケージやクレートに入って過ごす練習をさせましょう。
いきなり何時間も閉じ込めるのではなく、少しずつ時間を延長しながらゆっくり慣れさせることが大切です。

愛犬の年齢によっては負担が大きすぎる!

人間にとってはワクワクする飛行機での旅行も、ペットにとっては非常に負担が大きく苦痛なものです。
犬が過ごす貨物室は、照明がないため暗室になります。
突然飼い主の側を離れて暗い中で長時間過ごすだけでもストレスでいっぱいになりますし、飛行中に続く雑音や離陸時や着陸時の轟音や振動も、犬にとっては恐怖でしかないでしょう。

貨物室の中の温度は調節してありますが、外気温の影響を受けますし、ケージに水分補給器をつけていてもうまく飲めなかったりすることがあります。
すると、熱中症になってしまうことがあります。
実際に、暗室の中で怯えて水も飲めずにいたために熱中症を発症し、フライト中に死亡してしまった事例もあるのです。
死亡例は稀だとしても、着陸後に飼い主が引き取りに行ったときにぐったりと衰弱していることも珍しくありません。

健康で若い場合でもフライトで受けるストレスは大きく、心身面で負担になりますので、愛犬の体調や年齢によっては乗せるべきではありません。
子犬や老犬はストレスの多い環境に耐えられず、体調を大きく崩す可能性が高いでしょう。
多くの飛行機会社が生後4カ月以内や7歳以上の搭乗を許可していないのはそのためです。

飛行機での旅行を計画しているのであれば、まずは愛犬が大丈夫かどうかを確認することが大切です。
体調や年齢に不安がある場合は、健康に見えても事前にかかりつけの獣医師に相談しましょう。
相談の結果乗せない方が良いといわれた場合は、旅行中は信頼できる人に預かってもらう、ペットホテルに預けるなど、ほかの方法をとることが大切です。

持病がある犬も、フライトは避けた方が良いでしょう。
貨物室で容態が悪化しても誰も気がつかず、処置もされずにそのまま過ごすことになります。

飛行中はずっと飛行音や空調音などの雑音が続きますし、離着時には大きな音がします。
これは、音に敏感な犬にはとっても怖いものです。
怯えやすい子も無理はさせない方が良いでしょう。

飛行機会社からの注意点にもありますが、飛行機に乗せるなら予防接種を受けている必要があります。
海外に行く場合は、旅行先によって必要な予防接種も異なりますので、その点も注意が必要です。

フライトする場合も事前の注意点を良く守り、いつでも水分補給できるように給水器を用意する、いつも使っているおもちゃや毛布をケージの中にいれるなど、なるべく犬にとって落ち着ける環境を整えましょう。
大切な愛犬を守るために、飼い主が責任をもって準備することが大切です。
年齢や体調面によって負担が大きいと思う場合は、一緒に旅行に行くことを諦めることも必要でしょう。

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